こんにちは!
はるかみの投資研究室へようこそ!
今回は株式分析で一番使われてると言っても過言ではないROE、を更に一歩先を分析できるROICを研究していきたいと思います。
ちなみに以前の記事で
PBRとROEの重要性も解説しているので、是非こちらも見てみてください!
なぜPBRが低い日本株が多いのに、米国株のほうが買われているのかを解説しています!
(この記事はPRを含みます)
まずは復習から!PBRとROE
こちら覚えていますでしょうか?
日本の会社はROEが米国株に比べて低く、それによって低PBRの会社が多く存在しているというデータです。
即ちROEが高くPBRの低い会社を買えばチャンスがあるのでは?というのが先述した記事の内容です。
ROEは覚えているよね!?
ROE=当期純利益÷自己資本
自己資本っていうのは所謂「株主の持ち物」
株主の持っている分でどれくらい利益出せてるかなってことで、株主の視点から見ると使いやすい指標になる!もちろん高いほうがいいよね!
ROEの問題点とは!ROEの落とし穴
じゃあ、ROEが高いところを買えばいい!ないしはROEがどんどん改善されている会社を買えばいい!
と思いそうなところですが、実はROEにも落とし穴があります。
それは、ROEを上げているように見せようと思えば会社側がうまく調整できるということです。
その点を詳しく話すると更に一時間かかってしまうので一例だけを出すと
「お金を借りてきて自己株式を買った」
この場合には、ROEは高くなります。確かに自己株式を買っているので株主にとっていいのでは?という視点もあるかもしれませんが本質的ではないですよね。
長期的な視点を持てば、ROEを上げるために自社株買いするのではなく事業自体の売上や利益をあげて結果的にROEが上がることが望ましいと言えます。
ROEの落とし穴を回避するROIC
ここでROICの登場です。
ROICが流行らない点は少し分かりにくいことでしょうか…。
簡単にまずは概要を解説します。
ROICの計算式は
=税引き後営業利益(NOPAT)÷投下資本
で表されます。
はい、結構意味不明になってきますよね(笑)
まず用語から、
税引き後営業利益(NOPAT)とは、名前のままで税引き後の営業利益です。
企業の本業から得られる利益を税引き後で評価するために使います。
次に投下資本です。
これは、有利子負債+自己資本で表されます。
先ほど話したように自己資本は株主の持ち分でしたよね。それに加えて外部から調達した資本(借入金なんかの)すなわち有利子負債を足したものです。
結局なにがいいたいかというと、企業がどれだけ効率的に資本を運用しているかを示す重要な指標であり、企業の経営効率を評価するために使われます。
ここまでで勘のいい人は気づいたかもしれません。
そうです!ROICでは有利子負債も計算式に含めるため、先述したような
「お金を借りてきて自己株式を買った」
この場合には、ROEは高くなります。
こういった戦法で意図してROICを水増しする方法ができなくなるんですよね!
ということは、ROEも大事ですが同様にROICに着目してあげることで、より本質的な会社内部の構造がよくなっているかを見抜けるかもしれません。
バフェットコードさんでは、
このようにROE、ROA、ROICとまとめてくれていますので、とても使いやすいと思います!!
ROEとROICの目安は?
正直なところ、目安というのははるかみはあまり使いません。
その会社ごとによっても変わりますし、業界ごとによっても変わってくるためです。
とはいえ米国と日本の平均値を知っておけば、なんとなく「おぉ!高いな!この会社いいかもしれないな?」とインスピレーションを受けれると思うので覚えておいて損はないと思います!
2024年 | 日本株 | 米国 |
平均ROE | 8~10% | 15~20% |
平均ROIC | 6~8% | 10~12% |