こんにちは!
はるかみの投資研究室へようこそ!
本日は、最近話題になっている政策保有株やそれに伴い行われている保有株ウォッシュについて誰にでも分かるよう解説していきます!
政策保有株とはなにか?
まず、保有株ウォッシュについて知るためには、「政策保有株」というものを知る必要があります。
「政策保有株」とは、企業が事業戦略や取引関係の強化、経営に対する影響力の保持を目的として、他の企業の株式を長期的に保有する株式のことを指します。これは、単に投資目的で株を保有するのではなく、持続的なビジネス関係や協力関係を構築するための株式保有です。
日本の企業では、取引先や業務提携先などの企業と相互に株を持ち合う「持ち合い株式」の一環として、この政策保有株が活用されることがあります。これにより、取引関係の安定化や経営の安定性を図ることが期待されていますが、昨今ではガバナンスの観点から政策保有株を見直す動きも出ています。
例えば、会社にとって不都合な提案が株主から提示された時に政策保有株を持つ株主がそれを否決させて、会社の思うように経営させるとか…ね。
政策保有株の見分け方
先述したようなガバナンスの問題点がでてきたため、2015年に日本政府は「コーポレートガバナンス・コード」を導入し、企業の株式保有について透明性を求めるようになりました。これにより、企業は政策保有株の保有理由を明確に説明しなければならなくなりました。
保有理由の説明義務化
政策保有株を保有する企業は、株主に対してその合理的な理由を説明する義務が課されました。
売却促進の圧力
コーポレートガバナンスの観点から、企業は資本効率の改善を求められ、非効率的な株式保有が批判されるようになりました。その結果、政策保有株を売却する企業が増えました。
近年の動向(2020年代)
最近では、ESG(環境・社会・ガバナンス)の観点からも、政策保有株の見直しが進んでいます。企業は、資本効率やガバナンス強化のために、無意味な株式保有を減らす圧力を受け続けています。さらに、日本の政府や規制当局からも、政策保有株の縮減が推奨されています。
保有理由の説明義務というものは、有価証券報告書に載っています。
例えば広島銀行の場合だと
このように純投資目的以外の目的から純投資目的に変更した株式が、528億円あると書かれています。
この「純投資目的以外」というのが政策保有株のことで、保有理由を説明する必要があります。
このような感じですね!
その逆に「純投資目的」というのは、特定の企業や取引関係を強化するためではなく、単に収益を得ることを目的として株式を保有することを指すで!
僕たちが投資している理由とほとんど同じやね!
ただ、純投資目的に関しては保有理由などを開示する必要はないねん。
保有株ウォッシュとは?
ここまでで勘のいい方は気づかれたかもしれません。
地銀等の脳内では、
「純投資目的以外(政策保有株)」を「純投資目的」にしちゃえば、開示する義務もないし、どの株持っているかも不透明になるしめっちゃええやん。
よし!変更しよ!
これが保有株ウォッシュです(笑)
いや、笑いごとではないですね…。
上場企業としてはありえない行動かと思います。
もともと地銀は政策保有株を多く持っている特色があり、そのため地銀で保有株ウォッシュが散見されているんですね。
金融庁もかなりお怒りのようです。
保有株ウォッシュランキング
全く嬉しくないランキングです(笑)
今後これらの企業は金融庁にも目を付けられ投資する際にも一つのリスクに成り得ると思います。はるかみ調べなので抜け落ちがあるかもしれませんが、参考にしてみてください。
3位 ひろぎんホールディングス(広島銀行) [7337]
約600億円を振替
2位 大垣共立銀行 [8361]
約670億円を振替
栄えある第一位は
1位 千葉銀行 [8331]
約810億円を振替!ちなみに前年度も200億円超を振替。
ウォッシュしまくり千葉銀行です。